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総括技術部長挨拶

岩手大学理事(研究・産学連携・地域創生担当)・副学長
水野 雅裕

岩手大学技術部は、理工学系技術部、農学系技術部、情報技術部から構成されており、総勢約80名の技術系職員が幅広い分野で活躍しています。岩手大学の教育研究活動に対する技術面での人的支援は充実していると言えます。このことは岩手大学の大きな強みであると私は考えています。岩手大学は歴史的に実学を重んじ、教育研究を通じて地域の課題解決に貢献してきました。そして現在も「いわての“大地”と“ひと”と共に」をスローガンに、地域への貢献を目指しています。岩手大学技術部はその取り組みを強力にサポートしています。

岩手大学技術部は複数の部局にまたがり、分野も多岐にわたっていますが、技術系職員同士は分野を越えた良好なネットワークでつながっています。昨今、イノベーション創出のためには異分野融合が重要であると言われています。技術系職員は学内の異分野の研究者同士を結び付けるコーディネータ的な役割も果たしているように感じています。専門外の課題について近くの技術系職員に相談すると、そこから異分野の技術系職員につながり、さらにその技術系職員から異分野の研究者につながることがあります。そのようなケースが学内で増えてくればイノベーション創出の可能性が高まってくるのではないでしょうか。

教育面での技術部の支援もまた非常に重要です。正課教育における技術部の支援は教育の質を高める上で必要です。学生の正課外活動に対する技術部の支援もまた、学生を人間的に成長させる上で有意義であると思っています。数年前から、ものづくりエンジニアリングファクトリーの学内カンパニー活動に、数名の技術系職員に技術顧問として関わっていただいています。技術系職員は学生に、プロジェクトを推進する上で学内外の人的ネットワークを大切にすることが重要であることを伝えてくれています。

地域貢献の面においても技術部の存在は重要です。地域企業から現場の技術的課題に関する相談がしばしば大学に寄せられます。現場の課題の場合、研究者よりも技術系職員の方が即座に対応できるケースが多々あります。技術部が地域企業からの相談窓口的な役割を果たしつつ、即座に対応できる課題については技術部が対応し、研究が必要な課題については学内の研究者に回して共同研究につなげるという仕組みができれば理想的だと思います。

上記以外にも、急速に発展している情報通信技術に合わせて学内の情報システムを整備したり、共同利用設備の管理・運営を行ったりと、技術部は教育研究活動を裏方で支えています。岩手大学と地域の持続的発展のために、技術部の活動を一層推進したいと思いますので、今後とも技術部へのご理解とご支援をよろしくお願いいたします。